なぜ仕事場の住所が分かったのか、どうして仕事場まで来たのか(当時はまだ)分からなくて、その人から来るたくさんの意味不明な手紙と相まって、本当に怖かったです(手紙にはメンバーの名前やキャラクターの名前のアナグラムとその解説が書かれていたりもしましたが、何度読んでも、何を示しているのか全く分かりませんし、内容的にも現実にはあり得ないことばかりでした)。
そして何よりも、その人の手紙はどれも(書いた本人はどう思っていたのか分かりませんが)、一応女性の端くれである私たちにとって、非常に不快、かつ恐怖を覚えるに十分な内容でした。特にメンバーの一人に言及された文章に関しては、すべて妄想だと分かっていても、いえ、妄想だと分かっているからこそ不快で済むような内容ではありませんでした。

ある時、またしても切手なしで投函されていた手紙には、○月○日○時に仕事場から歩いて5分ほどの喫茶店で待っているから来てほしいと、メンバーの一人を呼び出す内容が書かれていました。その喫茶店は、私たちがよくお昼ごはんを食べにお邪魔していたお店で、指定された日は、手紙が投函された数日後です。

その日、その店に、メンバーが行かなかったら、その人は次にどういう行動に出るのでしょう。

これ以上ほっておけないと思いました。

友人たちやメンバーの両親たちも本当に心配していました。「すぐに実家に帰って来なさい」と言われたメンバーもいます(もちろん仕事がありますから、そんなことはできませんでしたが)。実際、病気の身を押して、東京まで様子を見に来た家族もいます。仕事場があったマンションの管理人さんは、事情を知って、「警察に通報する」とおっしゃってくださいました(そのマンションでは少し前にも、別の住人の方のストーカー騒ぎがあったそうです)。

私たちは、その人がファンレターを送って来ていた編集部の編集長に連絡をお願いしました。

CLAMPメンバーがあなたの同級生だった事実はないし、何よりメンバーは、誰もあなたのことを知らない。
知らない人を作品やキャラクターのモデルにすることはあり得ない。
メンバー自身も困惑しているし、その家族も非常に心配している。
手紙をマンションのポストに投函するなどの行為は、以後やめてほしい。

本人にそう伝えていただきたいと。

「喫茶店で待っている」と書かれていた日付まで間がなかったため、郵便では遅いと判断した編集長は、その人に電話で連絡してくださったそうです。

できれば警察沙汰になってほしくないと、私たちだけでなく、編集長も思っていらっしゃいました。けれど、その人にはこちらの真意は伝わらなかったようです。

そしてその件は、その人から私たちが被った「被害」の「最後」にはなりませんでした。

こういった悪質な件の場合、私たちは自分の身を守るためにも、対処せざるを得ません。
昨年、私たちはこの件を弁護士に相談し、現在法的措置の手続きを進めていただいています。

私たちがこちらから働きかけて、どなたかに「こういったことはやめてほしい」とお願いしたのは、今までで一度、その人に対してだけです。それ以外は、すべて各編集部の判断で対応いただいていますし、法的措置や訴訟などを起こしたことも考えたこともありませんでした。

不愉快な内容をこうしてサイトにアップすることについては本当に悩みましたが、上記の件に関して誤解される方が少しでも減るよう祈って、リニューアル後もこうして掲載することにしました。